2020年度北海道支部大会「口頭発表・ポスター発表審査結果」について

2020年度口頭発表・ポスター発表審査結果

■審査概要

・ 学生の口頭発表は 3 件,ポスター発表は 21 件の応募がありました。

・ 「新規性」「論理性」「表現力」「質疑応答」の 4 点について審査員 7 名(口頭発表 3名,ポスター発表 4 名)による審査を行いました。

■全体的な講評

・口頭発表
発表件数は 3 件と少なかったものの,いずれの発表も新規性や独創性に富んだ研究であり,

造園学の発展に寄与できる発表でした。今年度はインターネットを介した口頭発表セッション となりましたが,発表を行った学生 3 名が,皆リラックスしており,はきはきとしたプレゼン テーションを行っていたことが印象的でした。

今年度は,総合的に優れていると判断した発表は残念ながらありませんでしたが,着眼点及 び質疑応答が優れていた 1 件に口頭発表奨励賞を授与します。

・ポスター発表

今年度のポスター発表は,Web サイト上にて,ファイルの掲載と質疑応答の書き込みによっ て実施されました。ポスターのみで内容を分かりやすく伝える表現力と,丁寧で明快な質疑応 答が重要となりました。大学での授業課題や卒業研究の中間報告が大半を占めましたが,新た な社会の動きを捉えているものや,独自の視点で意欲的に取り組んでいるものがみられ,今後 の展開に期待が持てる発表が多い印象でした。

以上を踏まえ,特に表現力と質疑応答が高評価で,総合的に優れていると判断した 2 件にポ スター発表優秀賞,着眼点及び今後の発展に期待が寄せられた 1 件にポスター発表奨励賞を授 与します。

■ 口頭発表奨励賞
林 和沙 (北海道大学大学院農学院)

「農業に関する経験が農地景観への愛着や保全意識,農地の多面的機能の理解へ及ぼす影響」

農的経験の差異が農地景観への愛着や保全意識に影響することを定量的に評価しようとした意欲的な研究です。調査対象が学生のみであるなどの問題もあったと思われますが,着眼点が優れており,的確な質疑応答ができていました。今後の研究の発展が期待されます。

■ ポスター発表優秀賞

目時 莉那(札幌市立大学デザイン学部)「そして森は,亡くなった。」

「誕生」を逆説的に捉え,あえて刹那性を強調したタイトルと内容に独創性が感じられます。 また絵本のような描画のタッチにも惹きつけられ,与えられた敷地の自然観や世界観がよく表 現されています。各エリアのモチーフや具体的な配置,アクティビティについては,質疑応答にて的確に回答されており,今後の展開に期待できる,また,夢を与える作品であると評価されました。

木村 仁哉(室蘭工業大学工学部)
「富山県舟橋村における CSV 経営の推進に資するエリアマネジメント勉強会による企業の意識 変革に関する研究」

地方都市における CSV 経営を扱い,また,先進地における取り組みの紹介にとどまらず,現 在進行系の研究会における参加企業の意識変化の過程に着目している点に独創性が認められま す。今後の展開次第では調査手法や研究方針の調整が必要になる段階ではありますが,意欲的 なテーマと,それに結びつく明快な仮説の表現,的確な質疑応答が評価されました。

■ポスター発表奨励賞
菅原 百香・長峯大虎・村上健太郎(北海道教育大学(函館校)国際地域学科)

「絶滅危惧種の生育場所に石垣はどの程度寄与しているか」

人工構造物である石垣が絶滅危惧種の生育場所として重要な意味を持つという着眼点に関心 が集まりました。現地点ではレッドデータブックによる基礎分析の段階ですが,フィールドワ ークにより,より具体的な石垣の条件整理がなされると,生態学に加えてまちづくりやデザイ ン分野でも応用されるなど,深みのある研究への発展が期待される点が評価されました。

 

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